693 食でまちおこしは楽しい、美味しい

ちゃんぽんも、お好み焼きも、どんな食にも「本家」「本場」というものがあり、その地に暮らし続ける市民も相当なる自負がある。

私が取材で必ず聞くのは原材料の仕入れ。農漁業が盛んな土地は鮮度抜群の食材を仕入れることができる。大漁や豊作のときは、おすそ分けがあるかもしれない。

食取材の記憶は薄れることがない。

●萩のバターチキンカレーが「前の時よりも美味しい」と話したら、ちょうど、甘い萩産タマネギを使っている時期だった。
※自著「山口県カレー豆本」掲載

●もう10年以上前、筑前大島で食べたちゃんぽんにはミズイカが大量に入っていた。でかい身に驚いた。

●椎茸南蛮なる地元グルメを食べたくて、山深い宮崎県西諸塚村への雑誌(九州のムラへ行こう)取材を組んだ。原木椎茸農家に足を運び、美味さに驚いた。

●甑島のタカエビフライは今もよく思い出す。カミ爪のような外観。雑誌(同)で特集を組んだ。

少子高齢化が進み、自然災害が相次ぐ中、地方と大都会の役割分担をよく考える。

「食でまちおこし」は理にかなってる。
■九州・山口は食材の宝庫。食材のよさを生かした料理が各地で見直されている