581 豆本を通し、人材育成

「何行書けばよいですか」

「豆本」の飲食店取材に初めて参加した、若き記者たちがよく発する言葉だ。

私は必ずこう言う。

「よかけん、まずは書いてみて」

行数、字数を決めたところで、出てくる原稿は必ずオーバーしてくる。大丈夫、元新聞記者の私は原稿を切るのはお手のもの。

記事は生き物。
取材して、すぐ書いた方がよい。
書けずに記事を寝かしていると、腐る。

豆本に初めて参加したときの方がよく書けていることが多い。新鮮な気持ちで、怖いもの知らず。

有名賞の選考委員に座る小説家も、最初のころの作品、作風がおもしろかったとはよくいわれること。

それと同じか。

「山口県カレー豆本」のエグコーさんコラム。初めての作。今読んでも、うまい。その彼も、もう4年か。
■「山口県カレー豆本」より