「何行書けばよいですか」
「豆本」の飲食店取材に初めて参加した、若き記者たちがよく発する言葉だ。
私は必ずこう言う。
「よかけん、まずは書いてみて」
行数、字数を決めたところで、出てくる原稿は必ずオーバーしてくる。大丈夫、元新聞記者の私は原稿を切るのはお手のもの。
記事は生き物。
取材して、すぐ書いた方がよい。
書けずに記事を寝かしていると、腐る。
豆本に初めて参加したときの方がよく書けていることが多い。新鮮な気持ちで、怖いもの知らず。
有名賞の選考委員に座る小説家も、最初のころの作品、作風がおもしろかったとはよくいわれること。
それと同じか。
「山口県カレー豆本」のエグコーさんコラム。初めての作。今読んでも、うまい。その彼も、もう4年か。
■「山口県カレー豆本」より
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