385 「投資家」誘致

全国の地方都市が移住者誘致に頑張ります。九州の自治体も、東京でのその種の説明会に毎回出かけたり、テレビCMを都会で流すなど、あの手この手の作戦を実行しています。

移住者獲得は、地方自治体の過疎化対策の切り札として、専門部署を設け、日夜粘り強く取り組んでいます。

近年、原発事故や自然災害が頻発し、移住者の〝属性〟が明らかに変わりつつある。

かつて、子育て終了世代の「第二の人生」型移住でしたが、現在は子育て世代の移住が目立ちます。
今後、東日本から西日本への人口移動が強まるような気がします。

移住者に対し、自治体側の期待は大きくなるばかり。
「起業家に来てほしい」
「事業経営者に出店してほしい」
地域衰退の新たな一手として、移住者の経営手腕に熱い視線を送る。

コロナ禍もあり、国も県も市や町も、税収が落ち込み、自由に使えるお金がどんどん目減りする。重厚長大型基幹産業も軒並み不振。これまで積み立てた各種基金の取り崩しも加速し、間もなく底をつく。

「投資家に来てほしい」
切なる思いだ。

〝楽しい美味しい美しいが人の心を動かす〟。私のキャッチフレーズだが、移住者の皆様もまさにそういった視点で移住先を選びだす。

①自然②食③歴史や街並み
に加え、最も大切なのは
『IT高速通信』と『交通アクセス』。

特に交通アクセスはすぐにはできない。これまでの整備が問われる。

私がかかわる山口県周南市。
空港はないが、中国、山陽の2つの高速道路に、1日16本「のぞみ号」が止まる山陽新幹線徳山駅がある。国東半島への海路もある。

地政学上、将来も、この街は生き残る。

だからこそ、今が大事。

未来の街の姿を若者世代を含めて皆が共有し、ワクワクドキドキの具体施策がいくつもほしい。



■徳山駅には市立図書館があり、スターバックスコーヒーもある。毎日、高校生がワイワイと集う